費用概算

はじめに

弁護士の報酬は、 経済的利益を基本に 事案の難易度や 掛かる時間や労力 などを勘案して算定されます。
相談の中で説明しますので、不明な点は遠慮なくお尋ねください。弁護士費用の説明を受けた後、依頼をするかどうか決めていただくことで結構です。
なお、弁護士費用を相手方に請求することはできません。
資力の関係で弁護士費用の支払いが難しい方には、法テラスの民事法律扶助制度による援助(立替払)を利用できる場合があります(生活保護受給者等について、立替金の償還を免除されることもあります)。ご相談ください。

弁護士費用の種類

着手金

事件の結果に成功・不成功がある事件について、弁護士に依頼する際に支払いいただく費用です。事件の成功・不成功を問わず返金いたしません。原則として着手金の支払後に事件処理に着手することになります。

報酬金

事件の結果の成功の度合いに応じて支払いいただく費用です。

手数料

1回程度の事件処理で終了する案件についての事務処理の費用です。

日当

出張したときに、交通費とは別に支払いいただく費用のことで、原則として交通費と合わせて出張の都度に支払いいただくことになります。着手金、報酬金及び手数料とは別に支払いただくことになります。

実費

収入印紙代、郵便切手代、謄写料、交通費、裁判所への予納金など事件処理のために必要となる実費のことで、着手金、報酬金、手数料とは別に支払いいただくことになります。

民事法律扶助制度

経済的に余裕のない方(資力基準があります)に、法テラスが弁護士費用を立て替える制度です。当事務所でも取り扱いをしておりますのでご相談ください。

委任の範囲・事件の単位

ご依頼者との協議によって委任の範囲を定めますが、裁判外の事件が裁判上の事件に移行(交渉事件から訴訟事件へ移行など)したとき、裁判上の事件が上級審等に移行(第一審から控訴審へ移行など)したときは別件となり、その都度着手金が発生します。ただし、移行後の着手金は、初めて受任する時の着手金からは減額します。

費用額の目安

当事務所では詳細な報酬基準を定めていますが、ここでは典型的な事案における着手金と手数料の目安をお示しします(消費税額を含む金額です)。

  • 金銭請求

    500万円の支払を求める件
    交渉による場合の着手金は132,000円から440,000円
    訴訟による場合の着手金は220,000円から440,000円

  • 不動産賃貸借関係

    賃借人の賃料不払いを理由に、賃貸人が賃貸借契約を解除し、不動産の明渡しを求める訴訟をする場合の着手金は、明渡しを求める不動産部分の価値の5から8%程度の金額。ただし、最低額は110,000円となります。

  • 不動産登記請求

    不動産について所有権移転登記を請求する訴訟をする場合の着手金は、登記を求める不動産の価値の5から8%程度の金額。
    ただし、最低額は110,000円となります。

  • 交通事故

    1,000万円の損害賠償を求める件
    交渉による場合の着手金は220,000円から550,000円
    訴訟による場合の着手金は330,000円から550,000円
    なお、自動車保険の弁護士特約に加入している方は、保険によって賄うことができる場合があります。

  • 労働問題

    1. 業員を解雇したが、解雇が無効だとする労働審判の申し立てを受けた場合の着手金は、275,000円から550,000円
    2. 未払の時間外勤務手当200万円の支払を勤務先に求める労働審判を申し立てる場合の着手金は132,000円から220,000円
  • 家事問題

    1. 離婚(親権者指定、養育費、財産分与、慰謝料を含む)の調停を申し立てる場合の着手金は220,000円から550,000円
    2. 高齢者のために成年後見の申し立てをする着手金は165,000円から330,000円
  • 遺言

    価値が3,000万円ある財産について、公正証書で遺言を作成するコーディネートをする場合の手数料は143,000円から550,000円。
    なお、公証人に支払う公正証書作成費用が別に掛かります。

  • 遺産相続

    遺産全体の価値が4,000万円で、相続割合が4分の1である相続人からの委任により遺産分割調停を申し立てる場合の着手金は275,000円から649,000円

  • 債務整理

    • 破産
    • 民事再生
    • 任意整理等
    1. 事業者でない個人が破産を申し立てる場合の着手金は220,000円から330,000円(免責による報酬金はいただきません。)
    2. 事業者が破産を申し立てる場合の着手金は440,000円以上
    3. 事業者でない個人が個人再生を申し立てる場合の着手金は220,000円から440,000円
    4. 事業者が民事再生を申し立てる場合の着手金は1,100,000円以上
    5. 事業者でない個人の任意整理事件の着手金は111,000円から330,000円
  • 刑事事件

    刑事弁護の着手金は次のとおり

    着手金
    起訴前 起訴後
    事案簡明の場合 110,000円から330,000円 110,000円から330,000円
    その他 330,000円から1,100,000円 330,000円から1,100,000円
    起訴前の着手金
    起訴前
    事案簡明
    の場合
    110,000円から330,000円
    その他 330,000円から1,100,000円
    起訴後の着手金
    起訴後
    事案簡明
    の場合
    110,000円から330,000円
    その他 330,000円から1,100,000円
  • 犯罪被害者保護

    着手金は110,000円から550,000円。ただし、資力の関係で日弁連の犯罪被害者援助制度を利用できる場合、着手金等の負担が生じないこともあります。詳しくはご相談ください。